Pal教室を利用する子どもたちに多く見られる特徴

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Pal教室を利用する子どもたちに多く見られる特徴

Pal(パル)教室は、『発達障害』と言われるお子さまに多くご利用いただいています。Pal教室を利用するお子さまたちの多くは、「自分の気持ちや身体の動きをコントロールする」「物事に集中する」「他人の表情や場の雰囲気から感情を理解する」などがうまくできないために、『発達障害』と言われ、生活上の困難さを抱えているのです。

これらは、お子さまがふざけているわけでも、わざと親を困らせるためにやっているわけでもなく、ましてお母様お父様の育て方に問題があったわけでは決してなく、生まれつきの脳の特性によるものであり、思考や行動のクセ、個性や性格に近いものです。

発達障害には主に、
人とのコミュニケーションが困難な、自閉症スペクトラム症(ASD)
注意の持続が難しかったり衝動性が高い、注意欠如・多動症(ADHD)
読み書きや計算などが極端に苦手な、限局性学習障害(SLD)
の3つのタイプがありますが、複数のタイプを併せ持っている場合が多く見られます。

ASD(自閉スペクトラム症)

自閉症は、こだわりが強くみられ、人とコミュニケーションを取ることが困難であることが大きな特徴です。言葉や知的発達の遅れを伴うことが多いですが、「高機能自閉症」や「アスペルガー症候群」と呼ばれるお子さまたちは、知的発達の遅れがない分、本人も周囲の大人も障害があることに気付きにくく、対人関係で悩んだり生きにくさを感じたりして、二次障害が引き起こされることもあります。

※高機能自閉症は正式な診断名ではありません。またアスペルガー症候群も古い診断名で、広汎性発達障害に含まれていた時期もありましたが、現在は自閉スペクトラム症という、境界線の無い一つの障害としてまとめられています。

関連記事:自閉スペクトラム症<ASD>について

自閉スペクトラム症の診断基準(DSM-5)

自閉スペクトラム症は、「コミュニケーション(対人関係)の障害」と「興味や行動への強いこだわり」という二つの特徴を併せ持っています。どちらか一つだけでは自閉スペクトラム症と診断はされません。

コミュニケーションに持続的な障害があるか

  • 会話のやりとりや感情を共有することが難しい
  • 人と交流する際、身振り手振りなどの非言語的コミュニケーションがとれない
  • 年齢に応じた対人関係が築けない

行動、興味、活動、で4項目のうち2項目以上当てはまるか

・常に同じ動きや会話を繰り返す
・同一性への強いこだわりがある
・非常に限定的で固執した興味がある
・音や光などの感覚刺激に対して、極度に過敏あるいは鈍感

ASDのお子さまが抱える困難さ

「抱っこをいやがる」「視線が合わない」「名前を呼んでも振り向かない」「親の後追いをしない」「好き嫌いが多くてご飯を食べない」など、育児をする上でお母様お父様が不安になってPal教室に相談に来られる方が少なくありません。

お子さま側から考えてみると、「お友だちの気持ちを考えなさい!」「もっと周りを見て行動して!」と怒られても、そういったあいまいなものを理解するのが苦手というのがこのASDの特性なので、理不尽に怒られているという気持ちになってしまいます。また、そういった自身の気持ちを言葉にして伝えたくても、言語や知的な発達の遅れのためにうまく言葉で伝えることができません。お話しができるようになっても、空気を読む、ということができないため普通に話しているつもりなのに相手を不愉快にさせてしまったりすることがあります。また、悪気は全くないのですが、ついぴょんぴょん飛び跳ねたり、同じ道だけを通りたくなったり、ゲームで1番になれないとパニックを起こしたりしてしまうことで、なかなかお友だちに理解してもらえず、時にイジメに発展してしまうこともあるのです。

ASDの特性を持つお子さまへのPal教室での療育実践例

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。

ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。

ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。

このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。

例えば、ASDの特性を持つお子さまの、お友だちとゲームや競争をするときなどに「1番じゃないとパニックを起こす」という行動には、個別療育の気持ちが落ち着いている状況で、ゲームに参加するためのルールや気持ちを落ち着けるための自分なりの方法を学び、少人数の集団療育で実際にゲームをしたり遊んだりしながら、望ましい行動を実践的に身につけていきます。例えば、ゲームに負けてパニックを起こしそうになった時に、気持ちを落ち着けるための方法を試そうとしていたら盛大に褒め、その方法が定着するようサポートしています。極度に興奮してしまって自分をコントロールすることが難しいようなときには、別室に移動させて落ち着くのを待ち、自分の力で落ち着けたことを褒めて強化します。

また、こだわり崩しのための環境調整として、スゴロクなど勝敗が分かりやすいゲームを行う際に、単に早くゴールした人が勝ちというルールではなく、より多くのアイテムを集めた方が勝ち、一番最後にゴールした人が勝ち、制限時間の中で●●のマスに近い人が勝ち、など、さまざまな「1番」を用意することで、「1番でなくてはならない」というこだわりが緩和されていきます。

ひとつのこだわりが緩和されることで「ま、いっか」という気持ちを学び、別の場面(Pal教室ではなく学校など)でも、似た状況が生じた時に、「この程度なら、ま、いっか」と気持ちや行動をコントロールできるようになっていくのです。

ASDとお薬のこと

自閉スペクトラム症に対する主なアプローチは、「療育(治療教育)」と「生活環境の調整」です。自閉スペクトラム症そのものを治療するためのお薬はまだありません。

ただし、てんかん発作や睡眠障害、不安障害、易興奮性などの症状に対しては、その症状が生活に支障をきたすような場合、それぞれの症状に合わせたお薬を用います。

Pal教室の運営会社は、埼玉県南西部を中心に薬局を運営している株式会社パル・オネストです。
お薬のことで、かかりつけのお医者様の他にだれかに相談したいというときには、Pal教室に相談してみるのも一つかもしれません。

ADHD(注意欠如・多動症)

学校や幼稚園保育園での集団生活の中で、ほかの子と比べて落ち着きのなさが極めて目立ってしまうのが、ADHDです。

関連記事:注意欠陥多動性障害(AD/HD)について

ADHDの診断基準(DSM-5)

注意の欠如や多動性、衝動性の症状が、「それぞれ9項目のうち6項目以上当てはまる」、「6か月以上、その症状が持続している」、「学業を含む日常生活に良くない影響を及ぼしているかどうか」が、主な基準となっています。

注意欠如の症状

  • 勉強中に不注意な間違いをする
  • 活動中に注意を持続することが困難
  • 話を聞いていないように見える
  • 指示に従えず勉強をやり遂げられない
  • 課題を順序立てることが困難
  • 精神的努力が必要な課題を嫌う
  • 必要なものをよく無くす
  • 外的な刺激によってすぐに気が散る
  • 日々の活動で忘れっぽい

多動性・衝動性の症状

  • 手足をソワソワ動かす
  • 席についていられない
  • 不適切な状況で走り回る
  • 静かに遊べない
  • じっとしていない
  • しゃべりすぎる
  • 質問が終わる前に答え始める
  • 順番を待つことが困難
  • 他人を妨害し、邪魔をする

ADHDのお子さまが抱える困難さ

ADHDの特性を持つお子さまの多くは、その特性から、ルールが守れなかったり、お友だちとのトラブルが多かったり、忘れ物が多かったり…、家や学校で怒られてしまう場面がどうしても多くなりがちです。

また、ADHDの特性を持つお子さまの多くが、「寝つきが悪い」「ぐっすり眠れない」「夜泣きがひどい」「朝、起きられない」などの睡眠の課題を抱えていることも様々な研究で指摘されています。これも、脳の特性により、睡眠と覚醒のリズムを整えにくいためと考えられています。寝不足のままで学校に行かなくてはならないと考えたら、ぼんやりしたり忘れ物が多かったり、ということもなんだか納得できてしまいます。

そうした失敗体験の積み重ねから自己肯定感が低下し、“うつ”や“不安障害”などの二次障害を引き起こしてしまうことがあります。幼少期から療育に通うことで、「オレは衝動性が高いから、意識して列に割り込まないようにしよう」「私は忘れっぽいから、メモを取るようにしよう」などと、自分なりの対処法を身につけることができ、二次障害を防ぐことができます。

ADHDの特性を持つお子さまへのPal教室での療育実践例

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。

ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。

このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。

例えば、ADHDの特性を持つお子さまの「席を立って動いてしまう」という行動には、「活動の中で動ける時間を作る」という環境調整を行ったり、「座ったときにすかさずほめる」「じっとしていた時間の長さをほめる」「座って話が聞けていたらニコニコマーク(トークン)を貼る」などして、成功体験を積み重ねてもらえるようにしています。

座るように指示をしても動き回ってしまうことももちろんありますが、不適切な行動にはできるだけ注目せず、さりげなく着席できるように椅子を近づけるなど調整し、座れた時にはニコニコマークを貼るなどして、その行動を強化しています。どうしても動き回ってしまうコンディションの時もありますが、本児にわかるように淡々と減点をする理由を説明しニコニコマークを一つはがすのみです。

子どもたちは、望ましい行動をしたときに褒められることで、自身の行動を望ましい方向に調整できるようになっていきます。また、たくさん褒められることで自信を持ち、別の場面(例えばPal教室ではなく学校場面)でも、似た状況の時に望ましい行動を選ぶことができるようになるのです。

ADHDお薬のこと

Pal教室の運営会社は、埼玉県南西部を中心に薬局を運営している株式会社パル・オネストです。

ADHDの治療薬として、脳内のドパミンの働きを調整するコンサータ、ノルアドレナリンの働きを調整するストラテラとインチュニブの三種類が現在認可されています。お薬の使用については、お母様お父様はもちろんのこと、お子さま自身も「なんで風邪でもないのに薬を飲むの?」と多少の抵抗感を持たれる方も少なくないと思います。

ですが、お薬に関してはこれまでにたくさんの調査研究があり、ADHDの症状が軽減され、二次障害の症状を減らすことができるとも言われています。かかりつけの発達外来等でお薬についてお話が出て、不安に思われることもあるかもしれません。そんなときは身近なPal教室に相談してみるのも一つかもしれません。

SLD(限局性学習障害)

知的な遅れはないにもかかわらず、「読み」「書き」「計算」といった、特定の学習に大きな困難が生じるのがSLDの特徴です。物語の内容の理解が難しいといった学問としての国語や算数が苦手、ということではなく、「文字が逆さに見える」「形の似た字の見分けがつかない」などの、認知能力に凸凹がある状態で、それが学問の習得に大きな影響を与えています。

SLDの診断

  • 頭部のCTやMRIなどによって脳の病気の有無を確認する。
  • 知能テストや心理テスト、表現力や行動力のテストを行い、知的障害や精神疾患がないかなど総合的に評価をする。
  • 読み書きや計算の検査を行い、SLDかどうか診断される。

SLDの特性をもつお子さまの困難さ

  • 1文字ずつは読めるが文章になると理解できない。
  • 文字や行を飛ばして読んでしまう。
  • 文字がぼやけたり、さかさまになって見えたりすることがある。
  • 文字は読めるのに、書けない。
  • 文字をきれいにそろえて書くことができない。
  • 誤字脱字や漢字の1画が抜けたりすることが多い。
  • 聞き取り書きができない。
  • 筋道を立てて話すのが苦手で、話しているうちに話がそれてしまう。
  • 指を使わないと計算できない。
  • 図形や表、グラフ、数の大小などの理解が難しい。
  • 時計で時間を把握するのが難しい。

など、様々な困難さが挙げられます。知的発達に遅れはないので、実際の生活では、勉強の時だけ生じる困難さではあるのですが、この様々な困難さにより、学校生活が苦痛になってしまう子も少なくありません。

他の発達障害と同じく、こうした困難さにより自己肯定感が著しく低下し、二次障害を引き起こすことも考えられます。

LSDの特性を持つお子さまへのPal教室での療育実践例

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。
ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。
ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。
このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。

例えば、「文字や行を飛ばして読んでしまう」お子さまには、読むべき行だけを際立たせる効果のあるリーディングルーラーを使った読み方を提案したり、指やリーディングルーラーで行を指し示しながら大人の後をついて読んだり、子どもと大人とで1行ずつ交代読みをしたりして、正しく見て正しく読めたことを褒めて強化しています。
「指を使って計算をする」お子さまには、具体物を使って計算をする、繰上りが生じる場合の指計算の方法を一緒に考える、など、できないことを注意するのではなく、今できる方法を最大限活用し、できた!という自信をつけることができるよう支援しています。
また、『保育所等訪問支援』の制度を利用して、本児の通う学校にPal教室スタッフが訪問し、学校の環境下でできる合理的配慮を、担任の先生や教頭先生、校長先生方と一緒に考えることも行っています。

吃音

吃音は、話し言葉が滑らかに出ない「発話障害」の一つです。
「す、す、すいか」と音を繰り返したり、「すーーいか」と引き延ばしたり、「・・・・すいか」と言葉を出せずに間が空いてしまう、という特徴が多く見られます。
Pal教室を利用するお子さまにも吃音が見られるお子さまは多数いらっしゃいます。
吃音は、発達性吃音と獲得性吃音に分類されますが、Pal教室を利用するお子さまは発達性吃音です。

吃音は小学校入学後に発症することもありますが、多くは2歳~5歳の2語分以上の複雑なお話を始める時期に起きやすく、身体・認知・言語・情緒が爆発的に発達する時期であること、周囲の人との関係や生活上の出来事など、子ども自身が持つ吃音になりやすい遺伝的体質的な特徴とが、複雑に影響しあって発症すると考えられています。
発達性吃音の多くは、軽い繰り返し(す、す、すいか)から始まりますが、うまく話せる時期もあるようです。7~8割ほどは言葉の獲得数が多くなるにつれ自然に治りますが、残りの2~3割は徐々に症状が固定化して楽に話すことが難しくなっていきます。

吃音のお子さまへのPal教室での療育実践例 

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。 
ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。 

ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。 

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。 

このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。 

吃音が出た時に、「ゆっくり話して」等と注意をされたり笑われたりすると、吃音の症状が強化されてしまいます。なので、吃音そのものには私たち指導員は触れません。ただ、お子さまがお話ししているのを先取りしたり急かしたりすることなく、ゆっくりゲームなどをしながらおしゃべりを楽しみます。 

そして、たまたま「あのー」を言葉の最初につけるなどして滑らかに言葉が出た時には、さりげなく、次に言葉が出にくそうなときに「あのー」と言葉の最初に言ってみる手本を示します。こうして、“たまたま”の成功体験を、言葉が出にくいときには“いつも”使う工夫として定着できるよう強化しています。 

言語発達障害

定型発達児に比べて、言葉の数が少なかったり、長文でお話しが出来なかったり、相手が話していることを理解できなかったり、助詞が使いこなせなかったり、発音がはっきりしなかったり、といった、言語取得の遅れた状態を、言語発達障害と言います。 

知的や運動面、感覚などの発達は正常なのにもかかわらず、発音だけが遅れる場合もありますし、さまざまな発達障害の一つの症状としてのことばの遅れもあります。 

Pal教室を利用するお子さまで、特にお母様お父様からご相談いただくのが「構音障害」についてです。 

「構音障害」の原因は大きく以下の4つに分類されます。 

1.生まれつき、または事故や病気などで唇や舌、口蓋、顎などの発声発語に関する器官が欠損していたり形に特徴があったりしてうまく発音ができない、器質性構音障害。 

2.脳卒中や頭部外傷その他疾患によって、神経や筋に病変が生じ、話すことに必要な運動機能に制限が出る、運動性構音障害。 

3.音が聞こえにくい、言葉が聞き取りにくい、あるいは全く聞こえないなどと言った聴覚の障害により、手本となる正しい発音や自分自身の発音を聞き取れないため発音に障害が生じる、聴覚性構音障害。 

4.原因が特定できない、機能性構音障害。 

Pal教室を利用されているお子さまで「構音障害」を心配される子のほとんどは、「機能性構音障害」です。 

「さかな→たかな」のような“置換”、「でんわ→えんわ」のような“省略”、聞き取れないような音の“歪み”、などの、発達途上の音の誤りは子ども特有の構音障害で、そのほとんどが成長発達とともに改善されます。 

機能性構音障害のお子さまへのPal教室での療育実践例 

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。

ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。

ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。

このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。

発達途上の機能性構音障害は、原因はまだ明らかになってはいませんが、構音に必要な唇や舌などの運動機能の未熟さや、誤った音と正しい音を聞き分ける力の遅れ、言葉の習得を支える認知機能の未熟さ、言葉のモデルとなる生活環境の問題、などが関係していると考えられます。

ですので、絵本の読み聞かせや手遊び歌、おままごと等のごっこ遊びなど、様々な遊びを通して、たくさんの日本語のシャワーを子どもたちに浴びせています。

また、絵カードや具体物などを用い、大人の後について正しい発音ができた際には盛大に褒め、正しい発音が定着するよう支援しています。

ひらがななど文字を獲得したお子さまは、文字の形を手立てに、正しい音の弁別がよりしやすくなるため、文字の読み書きにも力を入れています。

DCD(発達性協調運動障害)

個々の身体機能に問題がないにもかかわらず、極端に不器用で、運動が苦手、というお子さまたちです。これまでは、「練習不足」「ふざけている」などと思われたり、叱られたりして、お子さま自身も困っていましたが、現在は、脳が運動を協調(コーディネート)できない障害であり、ADHDやASD、SLDなど他の発達障害と併存することが多いことも知られてきました。 

DCDの特性を持つお子さまが抱える困難さ 

  • スプーン、おはし、コップなどがうまく使えない 
  • ハサミで形を切り抜くのが難しい 
  • 糊の量の調整が難しく、手や作品がベトベト 
  • 着替えが遅い 
  • 塗り絵がはみ出したり偏ったり、うまく塗れない 
  • 階段の上り下りがぎこちない 
  • リコーダーが吹けない 
  • 言葉が不明瞭で聞き取りにくい 
  • 縄跳びや跳び箱などが苦手 

など、体育に限らず日常生活の様々な場面で困難さを抱えています。 

まだまだDCDの認知度は高くはないため、「練習が足りない」「ふざけている」「怠けている」と捉えられ、反復練習を強いる指導がされがちで、子どもの自尊心自己肯定感を低下させてしまいかねません。 

DCDの特性を持つお子さまへのPal教室での療育実践例 

Pal教室では、ABA(応用行動分析)の考え方を取り入れた療育を行っています。 

ABAの基本的な考え方とは、行動の原因を子どものせいにするのではなく、子どもを取り巻く環境との相互作用の結果、として捉えるというものです。 

ここで言う環境とは、物理的な状況もありますが、私たち大人や周囲の人的な状況も含まれ、特に小さなお子様の場合、大人との関わり方の影響がとても大きいと考えています。 

私たちは療育を行う際に、子どもの行動について、A「行動の直前の出来事」、B「行動」、C「行動直後の出来事(結果)」という3つのフレームで分析を行っています。 

このABCフレームを用いた分析により、A(環境の調整や私たちの指示の出し方)やC(行動に対しての私たちの反応など)によって、望ましくない行動を減らしたり、望ましい行動に変えることが出来る、特に「望ましい行動を褒めて増やしていく」というのがPal教室の療育の基本です。 

DCDの特性を持つお子さまは、定型発達の子どもたちのように自然に感覚的に理解して上達していくのは難しいので、療育の場がとても重要になります。 

Pal教室では、プレッシャーやコンプレックスを与えずに、ビジョントレーニングや運動、制作を楽しむというのが基本です。 

例えば、でんぷん糊の量の調整が難しくいつも多く取りすぎてしまう、というお子さまに対しては、「でんぷん糊を適量取る」という行動に注目し、量の認知に課題があるのか、取るための手の使い方に課題があるのか、感覚的に課題があるのか、など細分化して課題を抽出します。そして、その子の課題にあわせて、「丸まったダンゴムシの大きさ」などと具体的に楽しくてイメージしやすい言葉を選んで指示をしたり、「1本指で取るよ」と1の指の出し方から練習をしたり、あらかじめ糊の蓋などに適量を出しておくなど環境を調整したりして、「これが適量なんだ!」と理解を促し、適量で糊を取ることを強化しています。 

これを繰り返すことで、徐々にサポートが無くても自分で適量を取れるようになっていくのです。 

Pal教室の療育は、できないことを強いる場ではありません。 

ABCフレームのAを工夫し、「できた!」で終わり達成感を味わってもらう場なのです。 

Pal(パル)教室は、埼玉県朝霞市を中心とした
児童発達支援・放課後等デイスクール事業所です

  • Pal膝折教室:埼玉県朝霞市膝折町1-10-8
  • Pal教室NEO:埼玉県朝霞市膝折町1-10-8
  • Palαあさか台:埼玉県朝霞市西弁財2-5-12
  • Pal教室Up:埼玉県朝霞市東弁財1-3-4
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